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企業拡大を阻害する人材流出 ― 離職防止に有効な『Whyマネジメント』を解説

情熱の山本です!

 

今回は「組織の拡大期に社員が離職する」という課題に注目してみたいと思います。

 

少々ドキッとするフレーズですね。
組織拡大を目指す企業様が抱える課題として最も多いものと言っても過言ではないかと思います。社内研修や1on1等あらゆる防止策を立ててみたが、なかなか上手くいかなかったというお話しもよく聞きます。

 

これに対し、人材教育のプロとして600社以上もの企業様に研修をご導入いただいてきた私たちがご提案する解決策は、“管理職の方が『Whyマネジメント』を出来るようになること”です。

 


本コラムでは、組織拡大期の人材流失に悩む管理職の方に向けて、離職防止に有効な『Whyマネジメント』をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●組織拡大期に離職が増える理由


組織の拡大期に離職を考えてしまうのは、主に以下2つの不満を持った結果であることが多いです。

 

◇頑張っても成果に繋がらないためやりがいを得られないし、疲弊するだけで給料も上がらないから。
◇この会社で働く目的・意義を見出せなくなってしまったから。

 

これらの不満は、管理職の方が適切なマネジメントを行うことで減らすことが出来ます。
次に、具体的なアプローチ方法を解説していきます。

 

 

 

●成果が出なくてやりがいが無い。頑張っても給料が上がらない。


「頑張っても成果に繋がらないためやりがいを得られないし、疲弊するだけで給料も上がらないから。」

 

こちらの不満は、管理職の方が会社のミッション・ビジョン(MV)を理解できていないか、MVによるマネジメントが不足していることによって起こります。

 

回避するには、以下の2つが必要です。

 

①経営陣の想いや会社の進む方向性、すなわち会社のMVを理解し、共感した上で、自分の言葉で部下の方に伝える。
②会社のMVから逆算したチームのMV、目標を部下に伝え、行動を促す。自らも体現してみせる。

 


管理職という立場に就くからには、会社のMVについて自分の言葉で語ることができるくらいでなければなりません。そうでないと、会社から何を求められ、期待されているのかが分からず、自チームが目指すべき方針を正しく設定することが出来ないからです。

 

「自分たちのチームはなぜこの目標を目指すのか」というところが不明確な状態では、どんな行動が必要かを正確に判断することも出来ず、見当違いな努力をしてしまうことがあります。いくら頑張っても成果に結びつかず、クタクタなのにお給料も上がらない……という状態で頑張り続けることは出来ませんよね。

 

そのため、まずはご自身がしっかりと会社のMVを理解・共感し、腹落ちしておく必要があります。

 


その上で、部下に伝えていくことも必要です。先ほどお伝えした通り、成果を上げるには「なぜ」まで理解する必要があります。単に業務の指示を出すだけでなく、背景や目的、何に繋がっているかまでをMVと紐づけながらしっかり伝えましょう。また、日々のフィードバックもMVを基に行い、体現を促しましょう。

 

 

 

●この会社で働く理由が分からなくなった。


「この会社で働く目的・意義を見出せなくなってしまったから。」

 

こちらの不満は、トップが試行錯誤することで発生する朝令暮改の背景を部下に伝えていないため、部下がそのスピードに追い付けていないことが主な原因です。

「なんでこの業務は必要なんだ?」「またやることが増えたがこれで本当に組織は大きくなるのか?」という疑問が払しょくできないまま、割り振られた業務をただやるだけになってしまうと、やりがいも何もありませんよね。

 

これを回避するためには、管理職の方に、会社(経営陣)と部下(一般社員)の間に立つ伝達者になっていただく必要があります。

 

具体的には、以下の2つを行ってください。

 

①チームおよび部下に与えた役割や業務がなぜ必要なのかを、会社のMVとリンクさせながら伝える。
②チームレベルで見ると”朝令暮改”に思えてしまうような指示をする際は、具体的な業務についてだけ話すのではなく、必ずMVを交えて伝える。

 


重複しますが、業務を割り振る際には「なぜこの業務が必要か」を伝える必要があります。「やらされている」という気持ちで目の前の業務をただひたすらにこなすだけでは、モチベーションを保てず行動量が増えませんし、成果にも繋がりにくいからです。

 

特に注意の必要なのが、トップの朝令暮改を受けて部下に新たな依頼するときです。「MVを基に、このように戦略を練り直した結果、この業務が必要になったんだ」と、道筋が分かるように説明しましょう。業務に対する理解度を深めてもらうことが出来れば、各々が目的から逆算した適切な行動をとれるようになります。そうして同じ方向を向いて団結できれば、組織は強くなり、成果を得やすくなります。

 

 

また、「入社の決め手は会社の価値観やカルチャーだった」と答える人は大変多いです。つまり、“この会社で働く目的・意義”がMVとリンクしている方も多いということです。
そうであるならば、その下の戦略や目標に朝令暮改が起きたとしてもモチベーションが影響を受けることは無いはずですが、日々、目の前の仕事に追われているうちに忘れてしまうようです。


よって、「なぜこの会社で働くのか」を思い出す機会を増やす機会を作るためにも、MVに紐づけたマネジメントを行う必要があるのです。

 

 

 

●まとめ


いかがでしたでしょうか。
今回は、「組織の拡大期に社員が離職する」という課題に対する解決策をご紹介しました。

 

弊社ではこのようなMVを用いて「なぜ」を解消し、チームや部下のビジョンを明確にする方法を、『Whyマネジメント』と呼んでいます。

まとめると、Whyマネジメントに必要な能力は以下の3つです。


①会社のMVに理解・共感しており、自分の言葉で部下に伝えられる。
②会社のMVから逆算してチームのMV・目標を設定し、体現できる。部下に伝え、浸透を促せる。
③チームや部下に与えられた役割や業務がなぜ必要かを理解しており、発信出来る。

 

今回挙げた以外にも様々な理由で離職というものは発生するのですが、ひとまずこちらは押さえておいて間違いありません。

 


実際に組織拡大期の社員離職を防止し、上場した企業様や、管理職の育成に力を入れ売り上げのトップラインが上がった会社様などといった事例も多数ございます。
ほんの少しでも管理職に対する課題を感じていらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください!