自社の『カルチャー』に不満がある方へ!人事評価見直しのススメ
前回コラムを書いてからちょうど1年が経とうとしています。
大変ご無沙汰しておりました。人事評価制度の構築を担当している山本です!
皆様はこの1年をどのように過ごされましたでしょうか?
私はというと、人事評価制度構築によって、いつにもまして多くの企業様と携わらせていただいた年になりました!
そんな中、最も多かったご相談は「働く姿勢を重視した評価に変え(または新しく導入し)、自社が望むカルチャー(企業文化)を醸成したい」というお声でした。
そこで今回は、カルチャー醸成に必要な評価制度の内容についてお話させていただきます。
実際に弊社で取り入れている評価方法も公開しますので、是非最後までご覧ください!
●「働く姿勢を重視した評価制度」が求められている理由
そもそも、なぜ『働く姿勢を重視した評価』が求められているのでしょうか?
『働く姿勢を重視した評価』とはすなわち、会社が求める、社員に体現してほしい姿勢を軸に評価することを指します。この『体現してほしい姿勢』とは、バリュー、フィロソフィー、クレド等と呼ばれるもののことです。これらを社員が体現することで『カルチャー』が生まれるため、社員の働く姿勢に注目する必要があるのです。
また、経営学者として有名なピーター・ドラッカーは、「企業文化は戦略に勝る(Culture eats strategy for breakfast)」と言いました。
組織内の人々の関係性を含むカルチャーは、時に戦略の妨害をする可能性があります。いくら素晴らしい戦略を立て、施策を打っても、ふさわしくないカルチャーが浸透してしまっている場合、思うような効果が上がらなくなってしまいます。
つまり、多くの企業は、よりよいカルチャーを醸成するために、その根幹であり土台となるバリュー、フィロソフィー、クレド等を日々の中でどれだけ体現しているか?を可視化できる評価制度を導入したいと考えているわけです。
●弊社が実際に導入している評価制度の内容
実際に『社員に体現してほしい姿勢』を盛り込んだ評価をおこなっている弊社を例に、具体的な導入方法をご紹介します。
まず『社員に体現してほしい姿勢』を評価する項目として、以下の2つを設定しました。
①バリュー目標評価
弊社が掲げているバリューに対して各人が目標を立て、それが達成出来たかを評価する項目です。
例)
◇バリュー
【仲間に情熱を持とう。passion for co-workers】
仲間は人生の財産。 本気で関わり 、切磋琢磨し、 感謝し合おう 。
↓上記のバリューに対し、以下のような目標を立てる。
「担当業務外のことでも仲間が困っているときは声をかけ、3つ以上サポートしている」
②バリュー体現と連動する行動指針&スタンス評価
バリューを体現するために必要な行動やスタンスを約50個の項目として表し、それらの行動が取れているかを評価する項目です。
例)
⑴自分ができることを率先して探し、言われたこと以外も主体的に出来ている
⑵仲間が困っているときに丁寧に教えたり、聞きやすい雰囲気を作ったりしている
※達成度を5段階で評価
そして、全項目の評価点の合計を100点満点としたとき、30~50点分を上記の2つ=『バリューに対する評価』に割り当てています。
また、一般社員には高め、マネジメント層には低めに割り当てる設計にしています。
バリューを体現していないとそもそも昇格できない、つまりマネジメント層はバリューを体現できている状態であることが大前提なので、配点が低く(30/100点)なっています。
そして一般社員には「まずはとにかくバリューを発揮して欲しい」という考えから、配点を高めに(50/100点)しました。
一部の要素ではありますが、弊社では概ねこのようにして『社員に体現してほしい姿勢』を評価に盛り込みました。
●まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は人事評価制度を使ったカルチャー醸成の方法について書いてみました!
私がここ数年の間に人事評価制度の構築をお手伝いさせていただいた企業様のうち、8割以上の方から「カルチャー醸成に力を入れたい」とご希望いただきましたので、今回ご紹介した形式とはまた違った、それぞれの企業様に合わせた制度の例も多数ございます。
「より具体的に話を聞きたい」と思っていただけましたら、ぜひ一度ご相談ください。
また、弊社は、人事評価制度だけでなく、研修という切り口からもカルチャー醸成を得意とする会社です!
お困りのことがございましたらお気軽にお問合せください。