情熱ブログ JYOUNETSU BLOG

情熱ブログ

ディズニーが教えてくれた企業カルチャーの重要性

こんにちは!本日は、入社2年目、情熱の自称若手エースの日下(くさか)がコラムを担当します!
早速ですが、社員教育や組織開発をご担当の、人事・経営者の皆様に質問です。

 

『カルチャー』とは何ですか??

 

すぐに回答が浮かばなかった方には、ぜひ、今回のコラムを読んでいただきたいです。

 

『カルチャー』という、かなり抽象的で表現しにくいものについて、誰しもが知っているであろうディズニーを題材に書きました。
このコラムを読めば、カルチャーの理解と、自社での浸透イメージが湧くかもしれません!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●震災時にディズニーが見せた神対応


東日本大震災の際に東京ディズニーリゾートがとある“神対応”を見せたとして話題になったのをご存知でしょうか??

 

簡単にご説明すると、震災が発生した際、“キャスト”と呼ばれる従業員が、各自とっさの判断力をもって以下のようなマニュアルを超えた対応を見せてくれたのだそうです。

 

・ぬいぐるみを防災頭巾としてゲストへ配布
・不安を取り除くために自ら「安全の妖精」を演じる
・防災食として、販売している「お土産」を配布

 

このほかにも、キャストそれぞれが「ゲストに安心してもらうためには今何をすべきか」を考え、実行に移したとして、その素晴らしさがニュースでも取り上げられました。

参照:もはや伝説の領域!東日本大震災で7万人を救ったディズニーの防災訓練|みんなのBCP

 

 

 

 

●神対応の根底にあるのは『カルチャー』


ここで1つの疑問が生まれます。

 

「ディズニーのキャストは、なぜとっさにマニュアル外の行動をとれたのでしょうか?
しかも、1人や2人ではなく、全キャストが、それぞれの判断で動けたのでしょうか??」

 

それは、各キャストの行動の根底にカルチャーがあるからです。

 


ディズニーには、「The Four Keys~4つの鍵~」という行動規準があります。

 

出典:行動規準「The Four Keys~4つの鍵~」(東京ディズニーリゾート)|株式会社オリエンタルランド


エンターテイメントに関する業務でも、安全確保に関する業務でも、パーク運営に関わる全ての事柄は、この行動規準を基に考えることになっています。

 

有事の際、各キャストが“ぬいぐるみを防災頭巾として配布する”等の主体的行動を起こせたのは、日ごろからこの考えに基づいた行動をとっていたからでした。

 

 

 

●カルチャーは、Missionがあって初めて浸透する


ディズニーでは、キャスト一人ひとりに『Safety(安全)を大前提に仕事をする』という行動規準が浸透した結果、『お客様の身の安全を守るための行動をいつでも起こせる』というカルチャーが生まれました。

 

そして、震災という緊急事態下でもカルチャーを体現したことよって、ニュースに取り上げられるほど話題を呼び、結果として「ディズニーってとても粋な対応するよね!」という素晴らしいブランディングにつながりました。

 


とは言っても、行動規準を設定しただけで、ここまでのカルチャー浸透が叶うものなのでしょうか??

 

答えは「いいえ」です。

 

ディズニーには、もう一つ、抜けてはいけない絶対的な共通言語があります。
それが、『ハピネスの創造』というMission(企業の存在意義)です。

この上位概念こそが、ディズニーがパーク運営を通じてお客様に提供したい価値になります。

 

このMissionを達成するために4つの行動規準があり、それを基に行動するよう、キャストへ伝えて(教育して)いく。

これらの要素が全て揃って初めて、カルチャーと呼べるまで浸透させることができているのです。

 

 

 

●まとめ


今回は、何十年も前からカルチャー浸透を考えてきたディズニーを事例として、最近よく聞くようになったものの、なかなか抽象的で説明しづらい言葉である『カルチャー』について取り上げてみました。

 

正直なところ、「カルチャーとは○○である」とハッキリ定義するのは難しいのです。
弊社取締役の矢間が、この定義を知るために“カルチャー、企業文化、バリュー、社風”といったワードで検索して出てきた書籍を10冊以上読んでみました。2021年出版のものから20年以上前の書籍までありましたが、年代や取り上げ方により様々な捉え方がされていて、「カルチャーとは○○である」という共通の定義があるわけではありませんでした。

 

本コラムは、そのうちの一つの具体例として捉えていただければ幸いです。


ちなみに、ディズニーを生み出した「ウォルトディズニーカンパニー」は、2023年10月16日で設立100周年を迎えるそうです。
この100年の歴史を調べれば、カルチャー浸透のヒントがよりたくさん得られるかもしれません。


このコラムが、「カルチャーってこういうことか!」「自社でもこんな感じでカルチャー浸透施策を打ってみよう!」など、皆さんの行動のきっかけになっていれば幸いです!!

 

▼関連コラム

取締役の矢間が書籍10冊分を基に考察したカルチャーの定義についてはこちらのコラムでご紹介しています。よろしければ合わせてご覧ください。

なぜカルチャー(企業文化)は企業価値を高めるのか?カルチャードリブンとは一体何なのか?|@人事プライムコラム