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「例年通り」で大丈夫?withコロナにおける就活生の動向と内定者サポートの重要性

 

こんにちは。バックオフィスを担当している渡邉です。

何かとバタバタしているうちにもう10月。年賀状の早割も始まった今日この頃ですが、暮れに思いを馳せる余裕がある方は例年に増していらっしゃらないことでしょう。

なぜならそう、コロナです。あっちにもこっちにもこれまでもこれからも様々なことに影響を及ぼし続けるコロナ…もちろん、この時期の一大イベントである「内定承諾」も例外ではありません。

 

エントリーや説明会のラッシュ時期に緊急事態宣言が発令され、合同説明会が無くなり、急遽オンライン環境を整え、全てが手探りな中、なんとか、どうにか、採用活動を終えることが出来た…というみなさま。一息つきたいところですが、今一度、内定者へのサポート体制を見直してみませんか?

 

今回は、このコロナ禍における就活生の動向と、内定者サポートの重要性、そして、内定者サポート時のポイントについてご紹介します。

 

 

 

 

 

 

4人に1人が複数社に内定承諾。21卒の採用活動は年明けまで気を抜けない事態に


新型コロナウイルスの感染拡大を受け、雇用情勢の厳しさが続いています。

厚生労働省が10月2日に発表した8月の有効求人倍率は1.04倍で、6年7カ月ぶりの低水準を示しました。

 

 

一方で、学情が行ったアンケートにより、内々定獲得後も就職活動を継続していた学生が39.0%に上ることが明らかになりました。今年4月、入社予定だった内定者が入社直前に内定取り消しにあったことから、ギリギリまで選択肢を手元に残しつつ、慎重に企業を見極めようとしているようです。

 

参照:学情|2021年卒学生の就職意識調査(内定獲得状況・内定承諾) 2020年10月版

 

 

また、MyReferが行ったアンケートによると、複数社の内定承諾を考えている就活生は4人に1人という結果が出ました。

そこから最終的に一社にしぼる時期は「10~12月」と考えている人が最も多く(45%)、入社直前の「1~3月」と回答した人も12%に上りました。

 

参照:MyRefer|「21卒就活生の内定承諾に関する調査」2020年7月

 

 

 

これらが示す通り、21卒は就活生側だけでなく企業側の戦いでもあります。面接のオンライン化など採用方法の変更に気を取られがちですが、本当に力を入れるべきなのは、これから始まる『内定者サポート』なのです。

 

 

 

 

なぜ内定者サポートに力を入れるべきなのか


就職先を絞るタイミングについて、別の視点で収集したアンケート結果も出ていました。

学情が行ったアンケートによると、内定承諾企業を絞った(絞ろうと思っている)タイミングは、「第一志望の企業から内々定を得たとき(52.0%)」が最も多く、次いで「選考中企業の選考が終了したとき(26.5%)」となり、他社の選考状況を見ながら動くという意見が多く見られました。

 

その一方、「『内定(内々定)先企業』での面談や懇親会に参加した後(9.3%)」「内定式参加後(1.0%)」と、何らかのイベントに参加した上で検討したいと考えている学生が1割強もいることが分かりました。

 

弊社が新入社員の方へ行ったアンケートによると、2020年度新入社員には以下の傾向があることが分かっています。

 

・就職先は、何をどんな環境でするかより、「誰とするか」で決める。

・入社当初のモチベーションやロイヤリティには、事業内容や具体的な業務より「人間関係」と「先輩の魅力」が影響する。

 

このように人との関わりを重要視しているため、社員と話をする機会があることや、その時に感じたことが内定承諾の決め手になるようです。

反対に、企業側から一方的に連絡するばかりだと人間関係構築が出来ず、入社後の具体的なイメージが湧かなかったり、「関係値が低い状態では簡単に内定を取り消されてしまうかもしれない」と不安になったりするため、承諾に踏み切りづらいようです。

やはり、例年以上に、内定者サポートに力を入れる必要があると考えます。

 

 

 

 

内定辞退を防ぐには『バリュー』を軸としたコミュニケーションが有効


内定者サポート時のコミュニケーションは、『バリュー(企業の価値観)』を軸に考えて行うことをおすすめします。なぜなら、入社の決め手となり、入社後のモチベーションやロイヤリティまでも左右する『人間関係構築』を円滑に進める上で、重要な役割を担うためです。

 

 

時代の流れるスピードが速い現代、特にニューノーマルと呼ばれるこれからの世界では、日々様々な変化がつきものになります。そんな社員間でさえ混乱が起きかねない状況も、内定者には関係ありません。ただでさえ内定時代というのは、情報不足により物事を多面的に捉えることが難しい時期です。伝え方のニュアンスが違うだけでも「言っていることが違う」と思われかねません。このような不満・不安はその場のコミュニケーションに支障が出るだけでなく、人間関係構築、ひいては企業への信頼に影響します。

 

一方で、バリューは、時代や環境といった周囲の影響を受けにくいものです。これを軸としたコミュニケーションを行うと、そうした不満・不安を減らすことができます。

コロナ禍によって「複数人がリアルタイムで意思統一することのできる環境」が当たり前ではなくなってきました。メールや電話によるクローズドなやりとりが増えたという企業様は少なくないでしょう。そんな今だからこそ、今まで以上に、伝える側の意識をバリューに統一させることが必要なのです。

 

 

 

また、弊社で行った同アンケートにて、入社の決め手は何かを聞いたところ、「社員の人柄」であると回答した方が最も多い結果となりました(17.0%)。

 

 

 

 

詳しく聞いてみると、「全員が同じ方向を向いて進んでいることが分かった。自分もそこに共感した。」「社員の皆さんの考え方が好き。」「自分もこうなりたいと思った。」のように、社員の働く姿勢や考え方に憧れや共感を覚えたことが理由であるという回答が多く見られました。

 

つまり、“全社にバリューが浸透し、カルチャーになっている状態”は、内定者を惹きつける上で重要な役割を担うのです。

 

また、バリューは“自社が求める人材を言語化したもの”とも言えます。たとえ一部の方に内定辞退されてしまったとしても、バリューに共感した方だけが残ってくれたということは、人事担当以外の役員や社員にとっても納得度の高い採用に成功したということになるのです。

 

 

以上の理由から、内定者サポート時のコミュニケーションは、『バリュー』を軸に考えて行うことをおすすめします。

 

 

 

 

まとめ


今回は、コロナ禍における就活生の動向と、内定者サポートの重要性、そして、内定者サポート時のポイントについてご紹介しました。

 

 

最後に少し脱線しますが、前述した新入社員の傾向は2019年度に実施したアンケートでもほぼ同様の結果が出ており、2021年以降も近しい傾向が表れることが予想されます。というのも、これらの傾向は、この世代が生きてきた時代背景が影響しているためです。

 

生まれたときからインターネットが身近にある世代を「デジタルネイティブ」と呼びますが、ここ数年は特に、SNSや動画サイト等の発展が進み、自分の好きな時間に好きな情報だけを得ること、コミュニケーションにおいては、好きな人とだけ関係性を持つことが可能な環境下を生きてきました。

 

こうしたツールを使いこなせることは多くのメリットを生みますが、その一方で、情報が不足している状態や、考え方が異なる人と関わることへの心理的ハードルが高い傾向があります。また、自らの行動が評価に直結することをよく理解しているため、他者からの見え方への関心も極端に高い傾向にあります。

 

これらは、

・自分の意志を表に出そうとしない

・率先する者がいない場面では能動的に動くことができない

・失敗を気にしすぎて消極的になる

という行動として現れます。

 

ですが、

・出さないだけで、自分の意見はちゃんと持っている

・関係が構築できた人に対しては、自らの能力を活かして積極的に貢献しようとする

・理解、納得した上であれば、やり遂げる能力が高い

という可能性を秘めています。

 

「これを軸に考えればいいんだ」と、安心して行動できる状態を作っておくことは、入社後にこれらのすばらしい長所を発揮してもらうための土台になります。よって、早い段階で『バリュー』への理解・共感を促しておくことは、新たな仲間だけでなく、既存の社員や企業にとってもメリットが大きいのです。

よろしければ今一度、内定者サポートについて考えてみませんか。

 

弊社でも研修や人事評価によってお手伝いできますので、まずはお気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。