離職防止対策をするなら今!3年目退職の危機を乗り越える方法とは
みなさん、こんにちは!
今回のコラムは、私古岩井が担当します!
採用活動や新入社員教育の準備で慌ただしい日を過ごされる方が増える時期となりました。
しかしこの時期には、突然、人事担当の方の頭を悩ませることになる問題がもう1つ潜んでいることをご存知でしょうか。
それは『若手社員の離職』です。
今年から携わらせていただくことになったクライアント様からも、
実は新卒1年目の子が1人辞めそうで、、、
18卒は大丈夫だったんだけど、2~3年目の子が離職してしまって、、、
という不安や課題をよくお聞きします。
そこで今回は、人材教育で定説とされる『新卒入社3年以内の離職』をテーマに、その防止策についてご紹介します!
■「新卒入社3年以内の離職3割」説
「新卒社員の3割は入社3年以内に離職してしまう」
人事ご担当者様なら一度は耳にされたことがあるかと思います。
これは本当なのでしょうか?
以下は直近5年の新卒入社3年以内の離職率をまとめた表です。
【図表】
参照元:新卒入社3年以内の離職率は大卒で31.8% – 2年ぶり減
やはり3割前後を推移していることが分かりました。
昨年は2年ぶりに数値が下がったものの、依然として高卒者の39.3%、大卒者の31.8%が入社3年以内に離職してしまっている状況です。
一般的に企業規模が大きくなれば大きくなるほど離職率が高まるとされていますが、引用元の調査結果では企業規模別に見ても“3割”という数値に大幅なズレは見られません。
つまり、企業規模に関係なく、多くの企業が新卒入社3年以内の離職に課題を感じていることに間違いはないのです。
そこで次項からは「なぜ新卒入社者は3年以内にやめてしまうのか?」について掘り下げていきます。
■第二新卒・既卒から見る転職理由
以下は、すでに1社目から離職・転職している第二新卒・既卒者を対象に転職理由を調査したものです。
【図表】
転職理由で最も多く挙げられたのは「仕事が自分に合わなかった(16.7%)」、次いで「労働時間が長かった(13.8%)」「社風が合わなかった(13.4%)」という結果に。
このことから、3年以内に離職する方は『自分と仕事・会社・同僚との相性』と『労働環境』を理由に決断していることが分かります。
■改善ポイントは「自分と仕事・会社・同僚との相性」と「労働環境」
また今回の調査では、67.5%もの人が前職の会社に対する入社志望度が高かったにも関わらず3年以内に離職をしてしまっていることが分かります。
【図表】
マッチしていると思った人材ほど現状に不満を持ちやすいというのも不思議な話ですが、入社前のイメージが素晴らしいものであるほど、現状とのギャップを大きく感じやすいのです。
上記で挙げられた『自分と仕事・会社・同僚との相性』や『労働環境』について、今一度3年目までの方たちと意見を交し合うことで、自社に貢献し得る人材の離職防止、ひいては社の生産性向上に繋がるのではないでしょうか。
■離職防止の施策を打つなら今!
『在籍期間』についての調査では、“1年以上2年未満”が最も多く、次いで“3ヶ月以上半年未満”という結果が出ていました。
【図表】
また、18卒者のデータを見ると、丁度再来月の4月以降からが新卒入社3年以内の離職者が続出するピークとなっています。
しかし、新入社員の方は何も「4月が来るから辞めよう!」と思ったわけではありません。
積もり積もった「辞めたい原因」を解消できずに過ごすうち、「この会社を辞める」という選択をしてしまっているのです。
つまり、離職防止の鍵は、『離職を考える方が最も増える今のこの時期に、フォローやマネジメントの見直しをおこなうこと』です。
この時期を逃すと、3割の離職者に悩む企業になってしまうかもしれません、、、
このコラムが離職防止の施策を考えるきっかけとなりましたら幸いです。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は『新卒入社3年以内の離職』に対する解決策について取り上げました。
後輩が辞めそうな気がして不安を感じることがある方をはじめ、会社への志望度が高く優秀な社員の方が身近にいる方は、一度
「社員と仕事・会社・同僚の間にハレーションは起きていないか」
「労働環境に無理はないか」
この2つを考えてみていただけたら幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!