次年度採用へ移る前に考えたい!早期離職防止に有効な1年目社員のケア方法
みなさん、こんにちは!
採用支援事業部兼、インターン採用責任者の鈴木です。
今年もあっという間に夏がやってきましたね!汗っかきなので大変ですが、それ以上にビールがおいしいということで非常にワクワクする季節です!
前回のコラムでお話しした“新規居酒屋開拓プロジェクト”も、順調にゴールへ向かっております(笑)
▼前回コラム
やっていない人が90%?!『目標達成』に必要な当たり前の行動とは
さて、そんな夏を迎える今頃、人事担当の皆様にとっては「次々年度の採用をどうしていくか?」「次年度の教育をどのように進めていくか?」をご検討なさる時期なのではないでしょうか?
ですが、そんな未来のことを考えている間に、入社1年目の方のモチベーションが下がってしまい、いつのまにか離職に繋がっていたというケースが非常に多いのです。
そこで今回は、入社3ヶ月を過ぎた今頃に起こる1年目社員のモチベーション低下の原因と、その対策についてご紹介します。
■1年目社員のモチベーション低下の原因
モチベーションが低下するタイミングとして世間でよく言われるのは、ゴールデンウィーク後に「会社に行きたくない」「なんとなく体調が悪い」「授業や仕事に集中できない」などの状態になる事を指す、“5月病”ではないでしょうか。
この5月病に関してはすでに多くの方が問題視しており、人事のご担当者様もGW後に新卒と面談を実施するなどして対策を取られていることと思います。
ではなぜ、5月病を乗り越えたにもかかわらず、夏を迎える際に再度モチベーションが下がってしまうのでしょうか。
原因は様々ですが、大きくは
①コミュニケーションが不足している。
②日々の業務に押され研修の内容が抜けてしまう。
③目標が定まっておらず、モチベーションを保てなくなっている。
という3つに分けられると考えています。
①コミュニケーションが不足している。
冒頭でも挙げたように、夏頃というのは1年目社員の教育から未来への動きにシフトする方が多い時期です。
ですが同時に、環境や業務にある程度慣れた1年目の方々が、それまでいっぱいいっぱいで目を向けることが出来なかったことに気が付く時期でもあるのです。
例えば、
「そういえば、入社前は○○だと聞いていたのに、実際は違ったな…」
「一生懸命やっているつもりだけど、役に立てているのかな…」
「改めて考えると、この業務は何のためにやっているんだっけ…」
等々。
頼もしくなってきたからと完全に手を放してしまうと、上記のようなモヤモヤを拾うことが出来ず、知らぬ間にモチベーションが下がっていた、ということが起きます。
②日々の業務に押され研修の内容が抜けてしまう。
4月頃に新入社員の方々に向けて何らかの研修を実施するという会社さんは多くいらっしゃいます。
ですが、実際にその知識がどの程度役立っているのかというところまで確認している会社さんは、さほど多くありません。
せっかくお金や時間をかけて日々の業務が楽になったり、生産性が上がったりする知識を学ばせたのに活かしきれていないというのは、実にもったいないですね。
しかし、新入社員の方々は、覚えなければならないことが沢山ある上、それと並行しながら業務をなんとかクリアするという日々を送っているのです。
「研修で学んだ内容が何だったのかぼんやりとしか思い出せない…」となってしまっても、ある程度は仕方がないでしょう。
③目標が定まっておらず、モチベーションを保てなくなっている。
日々の業務に押されて起きる問題にはもう1つあります。それは、目標を見失ってしまうというケースです。
必死に日々の業務を頑張っている内、自分がなぜ入社したのか、今後どうしていきたいのかが不明確になりがちです。
あたりまえですが、まだ新人気分も抜けないので、翌年には後輩を指導する立場になるのだという自覚もありません。
この先どうなるのか、ということを、全く描けなくなってしまうのです。
■モチベーション低下に対する解決策
そんな新入社員に有効なアプローチ方法を、原因別にご紹介します。
①コミュニケーションが不足している。
これに対し上司や先輩の方が出来るアプローチとしては、
●入社後に感じたネガティブなギャップは無いかをヒアリングし、解消の手助けをする。
●“会社に貢献できていると思うこと”を考えてもらう時間を作ったり、新入社員のおかげで助かったと思ったタイミングで感謝を伝えることで、自己有用感を高める。
●業務の内容・目的・目標・意義を見出す手助けをする。
という方法があります。
※自己有用感:「属している集団の中で、自分は誰かの役に立つことができている」という感覚のこと。
ここでのポイントは、新入社員の“モヤモヤの解消”と、“自己有用感を高める”ことを目的としてコミュニケーションをとることです。
“モヤモヤの解消”に関しては、弊社矢間が外部に寄稿したコラムにて詳しく解説しておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。
▼@人事プライムコラム
早期離職はコミュニケーションで防げます! 新入社員の本音から導く4つの対処法
“自己有用感を高める”ことがなぜ重要かというと、人は自分のためだけに頑張るということが極端に苦手だからです。そのため、誰かの役に立つことができていると思えないと、誰も見ていない場では頑張れなかったり、サボってしまったりするのです。
自己有用感は、自分が仕事を頑張ることによって誰が喜ぶのかを考え書き出してみたり、上司や先輩の方が感謝を言葉にして伝えることで高めることが出来ます。
②日々の業務に押され研修の内容が抜けてしまう。
この原因に対するアプローチは、シンプルに『研修で学んだ内容の復習と、実務に則した形で再度インプットをおこなう』ことです。
4月時点での研修には、ある程度限界があります。業務に関する知識を、実際の経験が無い状態で覚えなければならないからです。
とはいえ、まっさらな状態で業務に入るわけにもいきませんね。
そこで、4月に研修をおこない、定期的にフォローアップの研修を開いて実務に則した形での再インプットをおこなうのが、一番効率的な方法となります。
③目標が定まっておらず、モチベーションを保てなくなっている。
この原因に対するアプローチには、
●2年目の働き方について考え、目標設定をおこない、そのための準備期間でもあることを認識してもらう。
●仕事の任され方の復習と、任せ方を学ぶ。
●自分のモチベーションを管理する方法を学ぶ。
という方法があります。
モチベーションの低下は、変えられない他人や過去ではなく、変えることの出来る自分や未来にフォーカスすることで止めることが出来ます。
そこでまずは“翌年には後輩が入り、教える立場・見本になる立場になる”という意識をつけることで、中だるみしていた気持ちを引き締めます。
そして、それも含めた目標の引き直しをおこなうのです。
また、それに付随して、仕事の任され方の復習と、任せ方の教育をおこないます。
皆さんも苦労した記憶がおありかと思いますが、仕事を“任せる”には、スキルが必要ですよね。
丸投げするわけにはいかず、進捗の確認をしつつ最終的に責任を取るのは自分という状況の中で任せるのは、下手すれば自分でやってしまう方が早いことも。
2年目になったら突然出来るようになるものではないので、同僚や、近しい先輩でその練習をする機会をつくると良いでしょう。
一番重要なのが、『自分のモチベーションを管理する方法を学ぶ』ことです。
モチベーションは根性論で何とかせず、方法を学んでスキルにしてしまうのが一番です。
自分のモチベーションが高低したタイミングを振り返り、その理由を知ること。これが出来れば、自分で自分のモチベーションをコントロールしていくヒントを得ることが出来ます。
また、上記の解決策をおこなう場として、プライベートの時間を共有するのも有効です。
株式会社情熱では、事業部のメンバーで船釣りに行ったり、先輩達とボルダリングに行ったり、役員と飲みに行ったりと、仕事以外で関わる時間が多くあります。
これにより、ストレスの発散や仕事中では伝えにくい自分の考えなどを共有することが出来ています。
こちらは、会社の文化・風土に合わせて実行していただければと思います。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、入社から3ヶ月が経つ頃に訪れるモチベーション低下の原因と、解決策の一部をまとめました。
こんなの忙しくてできないよ!という方も、「最近どう?」と一言かけてあげるだけでもかなり違います。
なぜなら、人事の方を見て「この会社に入社しよう」と思ったという新卒の方は非常に多いからです。
そんな方からの声掛けには、思っているよりも大きな力があります。
もしそれも難しいほど時間が無い、さらに具体的な方法が知りたい、距離が近すぎて言いづらいことがある…ということであれば、ぜひ弊社にご相談ください。
弊社では、新卒のロイヤリティやモチベーションの管理に関する様々な研修コンテンツをご用意しております。
ぜひ私鈴木宛にご連絡をいただけると嬉しいです!
ここまでお読みいただきありがとうございました。