世界のモチベーション理論:「自己効力感」編
こんにちは。石井です。
弊社は研修会社のため、4月の頭から先週まで新卒研修のピークを迎えておりました。
今年もたくさんの企業様にご参加いただき、
お陰様で忙しくも充実した日々を送ってきました。
新卒でご入社される方々の決意と可能性に触れ、
新卒で情熱に入社するという意味で同じ立場である私もこのままではいけない、という想いにさせられました。
皆様のご活躍を心から信じております。
さて、このコラムから趣向を変えて、少々アカデミックな話をしたいと思います。
題して、
「世界のモチベーション理論について」
世界に数多くあるモチベーション(動機づけ)に関しての理論を
1コラムにつき1つを紹介、解説していきたいと思います。
さっそく本題へ
と、その前にそもそも「モチベーション」とは何か?
「カレー」や「ラーメン」と同じくらい世の中に溢れている外来語ですが、解説するにあたり、今一度定義付けとすると・・・
モチベーションとは
「人間の行動を喚起し、方向づけ、統合する内的要因のこと。何かを欲求して動かす(される)ことで、目標を認識し、それを獲得し実現するために、方向付けたり行動したりすること」を指します。
「やる気」や「動機」などに訳されることが多いこの言葉ですが、改めて考えると深い意味合いがあったんですね。
さて、このことを踏まえて、「世界のモチベーション理論」を紹介してきます。
記念すべき初回のモチベーション理論はズバリ
「自己効力感」について
自己効力感とは
「自分が行為の主体であると確信していること。自分の行為について、自分がきちんと統制されているという確信。自己に対する信頼感、有能感」のことで
心理学者アルバート・バンデューラによって提唱された考え方です。
ちょっと字面を追うだけだと難しい・・・
つまり簡潔に言うと「自己効力感」とは「自信」のことです。
「自分はちゃんとできる、やれている」というイメージを持っていると自己効力感が高い、という事になります。
アルバート曰く、これは人が「行動」を起こす際に影響を及ぼす要因であると提唱しています。
例えば「自転車に乗る」という行動も、
過去に自分が自転車に乗ったことがあるからその行動を選択する、また自転車に乗るという行動の成功率が高まるのに対し
「きっと乗れないだろう」や「どうせ失敗する」という気持ちだと、そもそも自転車に乗るという行動をせず、行動したとしても成功する確率は低くなります。
このように自己効力感は人が行動する時に深く関係してきますが、
ではこれを高めるためにはどのようにすればよいでしょうか
それには以下の4つの方法があります。
1.達成体験
自分自身で成功したり達成したという体験。これが最も自己効力感を定着させる。
2.代理体験
自分以外の他者が達成している様子を観察することによって、「自分にもできそうだ」と感じること。
3.言語的説得
自分に能力があることや、達成が可能であることを言語で繰り返し説得されること。
4.生理的情緒的故高揚
酒などの薬物やその他の要因について気分が高揚すること。一時的な感覚はすぐに消失してしまう。
これらをもっと日常的な、イメージしやすい行動に置き換えるのなら
1.小さな目標をクリアしていくことで、成功体験を積み上げ、自己効力感を高める。
2.尊敬している人や成功者になったつもりで行動する。
3.家族や先生、上司などに褒めてもらう。もしくは自分で自分を褒める。「自分なら出来ると自己暗示をする」
4.アルコールなどで気分を高揚させる。
となります。
このように自己効力感が増すことによって行動の量が増え、また成功率が高まります。
「自信が大事」ということは誰でも知っていることですが、学術レベルでも言われていることだったんですね。
明日から、いや今の今から「自己効力感(自信)を持つ」ことを意識して、生活をすると
また違う景色、違う自分が見えるかもしれません。
次回もまた違う「世界のモチベーション理論」について紹介したいと思います。それでは。